「エンタメDXの最前線」NTTドコモグループが語るteket活用戦略

「エンタメDXの最前線」NTTドコモグループが語るteket活用戦略

日本最大級のサバイバルオーディション番組初のガールズ版「PRODUCE 101 JAPAN THE GIRLS」を通じて選抜された11人組のグループ『ME:I』(ミーアイ)。2024年4月17日に「MIRAI」というシングルでデビューを果たしました。

そんな『ME:I』のデビューを記念した企画展、ME:I デビュー応援プロジェクト『ME:I _はじめまし展』の電子チケット販売にteketが採用されました。

今回は、本企画展を担当された、株式会社NTTドコモ・スタジオ&ライブの佐藤シメオンさんと、株式会社NTTドコモの原田名保子さんに、teketを選んだ理由や活用方法についてお話を伺いました。

エンタメ業界経験者がNTTドコモで新たな挑戦

―― 本日はよろしくお願いします。まずは、お二人の所属と関係性について教えていただけますか。

佐藤シメオンさん(以下、佐藤):

私は2023年4月1日にNTTドコモにジョインし、エンターテイメントプラットフォーム部の前身であるスポーツ&ライブビジネス室に所属しました。その後、2023年7月1日にエンターテイメントプラットフォーム部が設立され、コンテンツ開発部でコンテンツ制作や関連企業とのパイプライン構築などを担当していました。

現在は、NTTドコモと吉本興業のジョイントベンチャーである株式会社NTTドコモ・スタジオ&ライブに出向し、音楽IP事業部で音楽アーティストやIPを活用したビジネス展開を行っています。

 

原田名保子さん(以下、原田):
私は2023年7月にNTTドコモに中途入社し、エンターテイメントプラットフォーム部のファンエンゲージメントプラットフォーム企画・開発チームに所属しています。新しいサービスの企画や開発を担当しています。
佐藤:
お互い中途採用でNTTドコモに入社し、外部の視点でドコモをどう変えられるかという志を持って仕事をしています。私は以前ソニーミュージックに在籍していたのですが、その後、独立してエンターテイメント系のDX支援やコンサルティングを行っていました。原田さんもエンターテイメント系の会社での経験があるので、今は所属は違いますが、一緒に仕事をすることが多い関係性です。

『ME:I _はじめまし展』でteketを採用した理由

―― teketを利用しようと思ったきっかけを教えてください。

佐藤:
企画展でのチケット販売には特有の要件があります。長期間の販売が必要だったり、開始時間と終了時間が決まっていたり、興味を持った人がすぐにチケットを購入できる分かりやすい導線が必要だったりなどです。また、日時指定の時間制チケットを扱って混雑を緩和する必要もあります。

これらの条件を満たすチケッティング会社の選定を進めていたのですが、その中にteketがありました。teketを選んだ大きな理由の一つは、ドコモグループのサービスソリューションであり、どのように活用ができるのかを企画展で挑戦してみたいという思いがあったからです。

原田:
データの観点からもteketは魅力的でした。

他社のソリューションでは、チケット購入者の詳細な情報を取得できませんでした。teketではdアカウントでログインして購入する形式を選択できるため、購入者の詳細情報が取得できます。「PRODUCE 101 JAPAN THE GIRLS」の投票でdアカウントログインを必須にしていたので、導入のハードルも比較的低いと判断しました。

佐藤:
dアカウントの会員基盤は約1億人います。「PRODUCE 101 JAPAN THE GIRLS」で『ME:I』が誕生し、そのファンの多くが「PRODUCE 101 JAPAN THE GIRLS」の投票者の中にいると予想されます。teketとdアカウントを連携させることで、『ME:I』を応援するファンを把握し、適切な情報を適宜お知らせすることができると考えています。今後はプロモーションやビジネス展開にも活用ができるツールにもなりますので有効な手段だと理解しています。

teketの使用感と効果

―― 実際にteketを使用してみていかがでしたか?

佐藤:
teketの魅力は、主催者が直接情報を入力・修正できる点です。
佐藤シメオンさん

これまでの経験上、プレイガイドに依頼すると修正に時間がかかることが多かったのですが、teketは操作が直感的で、FAQも充実しているため、自分たちで迅速に対応できました。

特に長期開催の企画展では、展示物の入れ替えなどに応じて情報を更新する必要がありますが、teketのシステムはそういった柔軟な対応を可能にしてくれます。

企画展やイベントの運営を理解しているだけではなく、真摯に向き合ってくださいました。「プラットフォーマー」としての機能だけでなく、事業を一緒に「運営」してくれる仲間のような存在で、非常に心強かったです。

原田:
私も佐藤さんと同感です。teketのスタッフの方々の対応の良さが印象的でした。

 
また、teketの使いやすさ、特に時間帯指定チケットの販売が簡単に設定できる点が良かったです。今回の企画展は東名阪4カ所で開催され、1日のコマ数が18から20個、合計で100弱あり、1日の動員数が2,000人以上を41日間実装するという大規模なものでした。これだけの規模でも、teketのシステムで柔軟に対応できました。
また、メッセージ配信機能も非常に役立ちました。イベント終了後にすぐアンケートを依頼するメッセージを配信でき、次回の公演に向けた改善点を直接聞くことができました。
一方で、コマ数が多かったため、レポートのCSV出力に時間がかかるという課題がありました。teketの皆さんが毎朝手動でレポートを提供してくださったのは助かりましたが、今後、改善できるともっと使いやすくなると思います。

teketの強みと今後の可能性

―― dアカウントとの連携によって、どのようなデータ活用が可能になりましたか?

佐藤:
dアカウントとteketの連携により、入場者の属性分布が把握できるようになりました。

属性分布が把握できるようになるとターゲットとして獲得したい層にアプローチができていたか、初回の仮説が正しかったのかなど解像度があがっていくようになります。
そのコンテンツに触れた人たちにダイレクトにアプローチする際に、このデータが活きてくるような情報発信や運営を考えていくことになります。

原田:
先ほどお伝えしたように、アンケートの分析結果もあるので、これらの声とdアカウントの情報とを組み合わせて分析することで、「この層にはこういったニーズがある」といった具体的な洞察が得られるのではないかと思っています。

―― 大手プレイガイドとteketの違いについて、どのようにお考えですか?

佐藤:
teketは大手プレイガイドと同様の機能を持っています。一方で、大手プレイガイドのような宣伝機能はまだありません。大手プレイガイドは、チケット購入者に対してメルマガ配信や広告媒体での宣伝を行います。ここを強化する方向もあると思いますし、より主催者寄りの設計にする方向もあると思います。

teketがドコモグループ内の「dヒッツ」や「dミュージック」などのエンターテイメント関連サービスとの連携を強化することで、主催者にとってさらに魅力的なプラットフォームになる可能性もありそうですよね。

 

 エンターテイメント業界でヒットを生み出すには、さまざまな要素を掛け合わせる必要があります。たとえば、企画展やライブフェスには収容人数の制限がありますが、その中でグッズ販売をいかに最大化するかが重要です。
こうした要素を掛け合わせて、大きな成果を生み出すパートナーを見つけることも重要です。teketは、そうしたビジネスモデルを支援できるプラットフォームとしての可能性を秘めていると思います。特に、ドコモの持つ顧客基盤やサービスと連携することで、より強力なツールになると期待しています。

―― teketへの期待や要望があればお聞かせください。

佐藤:
主催者とteketが一体となって、お客様の不安や不満にすぐに対応できる体制をぜひ構築してほしいと思います。1件1件真摯に対応することでお客様のニーズを把握し、それが興行やイベントに向き合う体制の「知見」や「財産」になります。これらを持ち備えたteketを、利用者が活用した際に、「神運営」と呼ばれるくらいのサービスになるといいなと思っています。それまでは私自身も全力で応援したいと思います。
原田:
ドコモショップとの連携など、ドコモグループ内でのさらなる活用の可能性を探ってほしいなと思います。dアカウントとの連携や使いやすい管理機能など、teketの強みを活かしながら、より魅力的なイベント運営とファンエンゲージメントの実現を期待しています。

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