コロナ禍により定着しつつあるオンライン配信でのイベント。teketでも日々多くのオンラインイベントのチケットが販売されています。
その中で面白い取り組みをされているのが、小さな暮らしを楽しむ雑誌『天然生活』です。天然生活は、teket内で主にオンライン講座やオンラインでのトークイベントのチケットを販売されていますが、チケットの中には「セット販売」も用意されています。
どのようなセットかというと、著書のサイン本や、料理の食材、お菓子、フライパンなどなど。どのセット販売も人気であっという間に完売してしまうものも珍しくありません。
今回は天然生活などのオンライン配信を担当している扶桑社の望月さんに、セット販売についてや、運用体制などについてお話しを聞きました。ぜひ最後までご覧ください。
話を聞いた人

望月 怜史さん
扶桑社デジタルメディア部所属。新卒入社で2年目からデジタルメディア部に所属。現在3年目。主にオンラインイベントの配信を担当。雑誌のWebディレクターも担当している。
配信チケットにプラスして味噌やフライパンをセット販売!天然生活の独自の取り組み
ーー 天然生活さんのイベントでは、著者さんのサイン本や、その日に作る食材、フライパンなどをチケットとセットで販売されていますよね。teketの中でも珍しい取り組みで面白いなと思っていたので、本日はお時間をいただけて嬉しいです。

ーー こういったアイデアはどのように生まれたのでしょうか。
メインが料理系のイベントであることや、講座をオンラインで開催していることが大きいかもしれません。料理のオンライン講座の場合、著書さんと一緒に料理を作ったほうが著書さんも伝えやすくなりますし、読者さんにとっても良い機会になると思います。それに、一緒に作ることで「離れた場所でも一緒の時間を共有している」という感覚も生まれると思うんです。
それと、天然生活の編集部の人たちが「これをやったら読者さんが喜びそう」「楽しそう」ということを起点に企画を考えているのも大きいと思います。
天然生活ではオンライン配信でトークイベントも開催していますが、その場合でも、例えば、著書さんがつくったお菓子と、それに合うハーブティーがセットになったチケットも販売しています。
お菓子は手作りなので50個限定だったのですが、ハーブティー&お菓子付きチケットは翌日完売でした。お菓子を作ってもらう手間や、配送などの手間を考慮するとセット販売は、大きな利益が出ているわけでありません。でも、こういったひと手間があるからこそ、天然生活の世界観をオンライン配信でも表現できているのではないかと思います。
あと、イベント情報を見た他の著者さんから「自分もこういう取り組みをやってみたい」という声もいただいくので、そういった意味でも良い取り組みになっていると思っています。
コロナ禍に2名体制で立ち上げたオンライン配信

ーー デジタルメディア部とはどのような部署なのでしょうか。
オンライン配信のイベントは、コロナ禍の前も開催したことはあったのですが、それまでは外注していました。ただ、このやり方だと費用がかさんでしまうので、デジタルメディア部でやってみようという流れです。
2021年6月くらいからです。コロナ禍になってしばらく経ってからですね。編集部から「オンライン配信をやりたい」という要望が上がってきて取り組みはじめたのがきっかけです。
オンライン配信のイベントは、コロナ禍の前も開催したことはあったのですが、それまでは外注していました。ただ、このやり方だと費用がかさんでしまうので、デジタルメディア部でやってみようという流れです。
ただ、知識も経験もないところから手探りでの立ち上げだったので、機材の選定や、配信方法、無料か有料か、集客、お金の管理をどうするか、といった基本的なところから勉強しましたね。
ーー デジタルメディア部で、オンライン配信をやってみてどうでしたか。
雑誌は読者と双方向のコミュニケーションを取るのが難しいメディアなので、オンライン配信で双方向のコミュニケーションが取れて、満足感の高いイベントとなりました。
我々がはじめて配信をしたのは、天然生活の無料オンラインイベントです。料理研究家の横山タカ子さんに小梅のピクルスの作り方を教わる、といった内容のイベントだったんのですが、無料ということもあり483名のチケットの申し込みがありました。
編集部から「天然生活の読者さんは非常に参加意識が高い」と聞いていたのですが、実際に、「笑顔が素敵です」「着物が似合っています」「そのお鍋はどこのものですか?」「ここはどうやって作っているんですか?」などライブならではのコメントをたくさんいただけました。
ただ、リハーサルを2回して本番に臨んだのですが、配信機材とビデオカメラを繋ぐケーブルが映像を読み込まなくなったり、スタッフが見切れてしまったりなど、想定外のトラブルもありました。
天然生活の読者さんが温かかったことや、出演された著者の方のご理解も得られていたので、大きなトラブルにはなりませんでしたが、反省点や課題が見えたイベントでもありましたね。
ーー ちなみに、何人体制で配信されているのでしょうか。

配信の様子
基本的には私と上司の2人体制です。そこに編集者が加わって3人〜5人くらいでまわしています。
オンライン配信のニーズが社内で高まってきているので、リソースの問題はありますが、面白いと思って取り組んでいます。
teketは「お客さんから見て使いやすいのが良い」

ーー teketを知ったきっかけを教えてください。
先ほどお話ししたオンライン配信の後に、天然生活で、ハーブとアロマテラピー専門店「蓼科ハーバルノート」さんのオンライン配信を行なうことになったんです。
蓼科ハーバルノートさんは、我々より早くオンライン配信をされていたこともあり、打ち合わせの時に使い勝手の良いチケットサービスがないか相談をしたところ、teketを紹介してくれました。teketを知ったのはその時です。
それで、他社さんとも比較検討をしてteketを使用することにしました。
ーー 口コミするくらい気に入っていただけるのは本当に嬉しいですね。teketを新しくご利用いただく主催者の4割くらいは口コミで知っていただいています。実際に使われてみて、率直な感想を教えていただけますか。

※配信画面のイメージ
まず、お客さんから見て使いやすい、というのが良い点ですね。天然生活の読者さんは年齢が比較的高く、スマホやタブレット、PCの操作に慣れていない方も多くいらっしゃいます。オンライン配信を視聴するのが初めての方も多く、問い合わせが増えると、我々だけでは対処しきれないな、と。
他社さんでは、視聴に専用のアプリを使うことが多いのですが、teketさんではブラウザでVimeoの動画を見られて、コメントもできます。はじめは、アプリのほうが便利かなと思っていたのですが、アプリをダウンロードしてもらって、ログインをしてもらって、という手間もあります。それに、お持ちのスマホがアプリに対応していなかったり、配信が見られなくなるなどの不具合が起きると、我々では対応できません。
そういった懸念もあり、ブラウザですべて完結するteketさんは魅力的でした。あと、サポートの距離感が近かったことも大きかったです。
また、teketさんはカルチャーやライフスタイルに関連したイベントが多く掲載されており、天然生活と相性の良さを感じたことも導入の決め手になりました。
ーー 雰囲気を褒めていただけるのは凄く嬉しいです。
それと、当日までの手間が少ないのも嬉しいですね。イベントって、配信以外にも、事務局的な動きだったり、問い合わせ対応だったり、入金確認だったり、個人情報の管理だったり、イベントまでに行なわなければいけないものも多いじゃないですか。
我々に関していうと、各メディアごとで、個人情報や売上などを管理したい、というのもあります。tekeさんだとそういった管理が楽なので助かっています。
ーー 「こういう機能が欲しい」などの要望はありますか。
ーー 参加者の情報をこれまで以上に活用していただけるように、お話いただいたような分析も簡単にできる仕組みを提供していく予定です。
あとは、弊社で持っている会員とteketの顧客情報を紐付けしたいな、というのはあります。弊社のWEB会員さんがteketでも会員情報を登録しているケースって多いと思うんです。会員データを紐付けできれば読者さんの負担が減りますし、我々もWEBメディアの閲覧履歴から読者それぞれのニーズに沿ったイベントを紹介する、などといった活用ができると思います。
ご要望はお伝えしましたが、個人的にはteketさんのサービスには満足しています。私はお客さんが使いやすいことが第一だと思っているので、これからもお客さんが使いやすいサービスであって欲しいと思います。