コロナ禍による劇場の変化と
紙のチケットと電子チケットについて

本多劇場グループ 総支配人 本多 愼一郎、佐藤 庸

コロナ禍による劇場の変化と
紙のチケットと電子チケットについて

本多劇場グループ 総支配人 本多 愼一郎、佐藤 庸

「配信はお客さまが劇場にまた足を運んでくれるきっかけにもなる」本多劇場に聞いたコロナ禍による劇場の変化と電子チケットの使い心地

本多劇場といえば、演劇界隈では知らない人はいない劇場だと思います。その本多劇場がコロナ禍をきっかけに2020年6月から無観客配信やアーカイブ配信をスタートしました。
本多劇場は、配信を本格的に行っていくうえで、色々なチケットサービスを使用したそうです。吟味を重ねられた結果、現在はteketも頻繁に使用いただけるサービスに入っています。
今回は、グループ総支配人の本多愼一郎さんと、主任の佐藤庸さんにteketをご利用いただいた経緯や、teketの利点、コロナ禍による劇場の変化などについて話を伺いました。ぜひ最後までご覧ください。

人物紹介

本多 愼一郎さん

本多 愼一郎さん

本多 愼一郎さん
本多劇場グループ総支配人、株式会社本多企画代表取締役。1975年、東京都世田谷区生まれ。本多劇場創業者・本多一夫の長男。玉川学園高等部卒業後、劇団青年座研究所にて演技を学び、桐朋学園大学短期大学部(現桐朋学園芸術短期大学)を経て、1999年、本多劇場グループ「劇」小劇場に入社、「劇」小劇場、小劇場楽園の主任を務める。小劇場の設立管理に尽力し、現在では劇場設備や劇場運営管理に関するアドバイザーの一面ももつ。2013年より本多劇場グループ総支配人。
佐藤 庸さん

佐藤 庸さん

佐藤 庸さん
本多劇場グループ所属 「劇」小劇場・小劇場楽園・シアター711・小劇場B1担当。
1984年東京都生まれ。2007年8月、本多劇場グループ小劇場楽園に入社。2013年より「劇」小劇場・小劇場楽園の2主任となり、2021年4月に現在の4館の担当となる。
本多企画主催の配信公演では、チケット管理も担当している。

リクエストにすぐに対応してくれる

―― 本日はよろしくお願いします。いきなりなのですが、本多劇場が配信でのご使用とはいえteketを使ってくれたのが意外でした。どういった経緯で導入いただけたのでしょうか?

本多劇場グループ 佐藤庸さん

佐藤:配信に関してはいろいろなサービスを使って、どのサービスが良いかを模索してきました。teketはその流れで使用させてもらいました。teketさんを使おうと思ったのは、Vimeoの埋め込みができる点です。

有料のチケットで配信をするときは、YouTubeに誘導するのはNGですよね。ですので、Vimeoなど他のサービスを使って配信せざるを得ないのですが、チケットサービスによっては独自のシステムを使っているところもあるんですね。それだとトラブルがあったときに対応しづらい部分もあるので、Vimeoの埋め込みができるteketさんは魅力的だなと思いました。

―― 実際使われてみていかがでしたか?

佐藤:登録をしたときすぐに「不明点や不満点がありましたらご連絡ください」とレスポンスが返ってきたんです。それで、配信のカテゴリがライブ配信しかなったので「別のカテゴリーも増やして欲しい」というリクエストを送りました。というのも、事前に撮影したものを配信していたので「そのカテゴリーだと誤解を招きかねないな」と。

そのときの配信には間に合わなかったのですが「アーカイブ収録配信」というカテゴリーが増えて、すぐにリクエストに対応してくださったことに驚きました。

あとは、お客様の情報*を我々も把握できるのが良いですね。ほかのサービスを使ったときは、お客様の情報はすべてサービス運営会社が持っていたので、クレームやトラブルがあったときに直接対応ができなかったです。いったん、サービス運営会社に連絡しないといけなかったので、すぐに対応したいことでも場合によっては次の日になってしまって・・・・・・・。

その点、teketはこちらからお客さまに一斉メールができるなど、色々対応ができるので助かっています。

*お名前と購入チケット情報がイベントページからご確認いただけます

ーー コロナ禍が落ち着いても配信は続けていかれますか?

本多:配信は続けていく予定です。この1年で定着はしてきたと思うので、今後はクオリティを上げたり、より使いやすくしたりといった方向を考えていきたいと思います。

年齢問わず役者がライブ配信やSNSを活用するように

―― 本多劇場は2020年6月から配信をはじめられたと思います。手応えは感じられていますか?

本多:そうですね。コロナ禍でまだ会場に来られない方、極力外出したくない方、例えば地方にお住まいで元々劇場に足を運びにくい方などにも届いていますし、演劇を見ていただく機会が増えている実感はあります。

コロナ禍で劇場や映画館になんとなく入りにくくなっている感じってありますよね。その中で、間口を広げて、自宅で気軽に見られる配信はとても良いことだと思っています。配信をきっかけに今後また劇場に足を運んでいただけると思いますしね。

ーー 現在、劇場でも公演されていると思いますが、コロナ対策はどのようなことをされているのでしょうか?

本多:すべての劇団、団体の方と毎回話合いをしてどういった対策をするかを決めています。例えば、ガイドライン的には席と席のあいだに空席を設けなくても良いのですが、お客さまにより安心していただくために、空席を設けるとか。

あと新型コロナウイルス感染症の情報は、1週間前のものだと古いということもあるので、常に最新の情報を共有して、その時期その時期に合わせた公演をおこなっています。

ーー 物販や役者の方が手売りするなど、これまでは当たり前に行われていたものに変化はありますか?

本多:本多劇場グループでは、面会禁止の形をとらせていただいているので出演者の手売りの販売は今はできません。通販経由など、出演者とお客さまが接触しない形式をお願いしています。

変化については、対面での物販ができなくなったり、そもそも劇場などでの公演が難しくなったりしたことで、役者さん個人でライブ配信やSNSでの発信をされることが増えているのを感じます。僕より大先輩の方々でも、ライブ配信をされたり、パソコンを購入して動画編集をはじめられたりして、継続的に活動の発信をされているんです。

年齢問わずで皆さん細やかに情報発信をされていると思いますね。

ーー 年齢問わずなのは大きな変化ですね。

本多:動画や配信、SNSなどでの情報発信がきっかけで「昔のお客さんが戻ってきた」という話も聞きました。劇場公演は、遠方に引っ越された方や、子育てをしている方など、その日のその時間に会場に行くのが難しい方もいらっしゃいます。そういう方々が役者さんのライブ配信や情報発信で距離がまた近くなるのは良い変化だなと感じています。

電子チケットの利点と紙のチケットの利点

―― 配信をされるまでは紙のチケットが中心だったと思います。今回、電子チケットを使ってみてどうですか?

佐藤:集計のことや、のちのちまで管理することを考えると、トータル的に楽になった部分もあります。ただスマホだけで完結するので、紙がないというのは寂しくもありますね。紙の場合、半券などで見た思い出を残しておけるので、お客さまから「持ち帰れるものが欲しい」といったご意見はいただきますね。
本多:紙には紙の良さがありますからね。配信をするときは電子チケットが良いなと思いますが、劇場公演で電子チケットを使うとなると、まだ一長一短だなと思います。

佐藤:電子チケットでひとつ不安なのは、電波の届かない地下などで使いにくいところです。お客さまに事前にQRコードを表示してもらっておけばいいのですが、それを徹底してもらうのは困難だと思います。

とはいえ、電子チケットにすることでカード決済など、現金以外の選択肢が増えることは魅力です。店舗や団体さんでカード決済を導入しようと思うと機器の値段などコストがかかるので負担なんです。その点、teketだと導入コストはかからないで良いなと思います。

ーー 配信、劇場公演問わずteketへの要望はありますか?

本多:teketを利用させてもらっているひとつの理由が「埋め込み配信ができる」こと。配信用のURLをそのまま送る形だと、不特定多数の人に見られてしまうおそれがあるので助かっています。

ただ、これはVimeoの有料アカウントを我々が持っているから埋め込めるという話でもあります。団体さんにも我々のアカウントを利用して配信してもらうことはありますが、ご自身でアカウントを持つ場合や、ほかの配信プラットフォームなどの料金も記載された料金表や、お得なプランがあると団体さんに紹介しやすいな、と思います。

団体さんによっては、年に数日だったり数年に1回のみの公演のところもあるので配信に関する知識をあまりお持ちでないところも多いです。そういった団体さんにはかかるコストなどがすべて把握できる料金表はありがたがられると思います。

あとは、サポートのレスポンスの良さでしょうか。teketさんはレスポンスもフィードバックの反映もはやいのでこのままでいて欲しいですね。

佐藤:ライブ配信の際に投げ銭の機能があったら嬉しいですね。他社さん、例えばYouTubeとかですとチャンネル登録者数や再生時間数など条件をクリアしなければならないためハードルが高いので、あったらとても助かります。

ーー 実は投げ銭機能については近日中に実装予定です

佐藤:楽しみにしています。

―― 最後に、この時代だからこそ挑戦したいことがあれば教えてください。

本多:劇場の垣根を越えたいなと思っています。コロナ禍になるまで、ほかの劇場さんとの交流はあまり盛んではなかったのですが、コロナ禍で劇場だけではなく演劇界全体での交流が増えました。繋がりが生まれたので、これを活かした挑戦をしたいと思っています。

私たちは、劇場をやっていることもあって「舞台は生で見てもらいたい」という思いをずっと持っています。だからこそ、配信を生に近づけるのではなく、生とは違った視点でも見れる配信を業界で考えていけるようにいろいろと試していきたいですね。

ーー ありがとうございました。

                                       

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