「国内市場を念頭に日本語で開発されたサービスであることが決め手になった」日本ローイング協会が全日本選手権大会に電子チケットサービスteketを導入した理由
「国内市場を念頭に日本語で開発されたサービスであることが決め手になった」日本ローイング協会が全日本選手権大会に電子チケットサービスteketを導入した理由
2020年に創立100周年を迎えた公益社団法人 日本ローイング協会(旧:日本ボート協会)。全競技の中で最も早く100回目を迎えた全日本選手権のチケット販売にteketを使用いただきました。
ローイング(rowing)・・・
英語でボートをこぐことを意味する言葉
日本ローイング協会での、電子チケット使用は初めてのこと。今回は、日本ローイング協会の佐原英行さんに、teketを導入した背景や、スポーツでの電子チケット使用についてを伺いました。ぜひ最後までご覧ください。
全日本選手権大会に電子チケットサービスを導入した理由
ーー 本日はよろしくお願いいたします。早速ですが、日本ローイング協会の主な活動内容を教えていただけますか。
佐原英行さん
日本ローイング協会パラローイング委員会 ハイパフォーマンスディレクター(強化統括責任者)兼企画・戦略委員会スタッフ。第100回全日本選手権では、大会実行委員会事務局で全体統括・チケット販売・ボランティア取りまとめを担当。2018年10月から2020年9月まで東京2020オリンピック・パラリンピック大会組織委員会スポーツ局で海の森水上競技場で開催されたボート競技を担当した。
佐原英行さん(以下:佐原):日本ローイング協会のような中央競技団体の主な役割は「普及」と「強化」です。
具体的には、ボート競技の普及に関しては、楽しく安全なローイングの機械の提供や、「パラローイング」「インドアローイング」「コースタルローイング」の普及、都道府県ボート協会ならびに、全国ボート場所在市町村協議会と連携をした活動を行なっています。
ボート選手の育成・強化に関しては、オリンピックやパラリンピックなどの国際大会でメダルが取れるように力を入れています。
また、もう一つ柱になっているのが「大会運営」です。
「第100回記念全日本選手権大会」では、私は大会実行委員会の事務局として、チケット販売も担当しました。
ーー チケット販売部分はお一人で担当されたのでしょうか。
佐原:基本的には一人です。チケットに関しては、電子チケットの販売が初めてのことだったので自分で担当しようと思いました。
ーー それまでは紙のチケットでの販売だったのでしょうか。
佐原:実は、全日本選手権での有料チケット販売はこの大会が初めてでした。2019年に開催した世界ジュニア選手権では、大手のチケットサービスを使って販売しました。ただ、販売力がなかったのと、手数料が高いことが課題で・・・・・・。売上と手数料、どちらが多かったのか分からないくらいな感じだったので、「手数料がリーズナブルな電子チケットサービスを使いたい」というのは前から思っていたことだったんです。
2019年の大会ではチケットの直接販売も行いましたが、メールやFAX、はがきで申し込みを受けて、銀行振り込みによる入金を確認したあとにチケットを郵送する、と手間がかかるものでした。人手のかかるチケット販売方法の刷新や、当日券の販売割合を少なくしたい、という狙いもありました。
ーー 銀行振り込み後の郵送は骨が折れる作業ですよね。
佐原:事務局も、お客さまも、どちらも大変ですよね。それに、大手のチケットサービスも購入時に会員登録や個人情報の入力が必要だったり、コンビニでの発券しなければいけなかったり、お客さまの手間がかかっていました。
その点、teketは購入画面がシンプルで購入しやすいですし、購入後すぐにチケットのQRコードが送られてきますよね。QRコードをプリントアウトして持ってくる形でも対応できる点も良いなと思っています。
ーー 当日券の販売割合を少なくしたい、というのはどういった理由があるのでしょうか。
佐原:ボートは屋外競技なので、天候の良し悪しで客足が上下します。それによる大会収支への影響を極力少なくしたい、という理由です。
今回teketを利用したところ事前販売と当日券の比率が8:2くらいになりました。
手数料が安く初期費用もかからないので、teketは導入しやすかった
ーー 電子チケットサービスを比較検討するなかでteketに決めた理由を教えてください。
佐原:まずは国内で開発されたサービスであるところ。ボートの大会には、選手の保護者やかつてボートをやっていた人など、60代、70代まで比較的年齢の高い方々がいらっしゃいます。特に平日は、今話したようなお客さまが中心なので、画面構成であったり、サポートの対応などであったり、国内市場を念頭に日本語で開発されたサービスであることは重要です。
あと、手数料が安いところ。比較表をつくって検討しましたが、ほかのサービスより安かったことが大きいです。初期費用がかからないこと、NTTドコモが企画・開発として関わっているサービスというのも決め手になりました。
また、新しくサービスを導入することになるので、初期費用がかからないことと、NTTドコモが関わっていることは役員に話す上で大きかったですね。
ーー teketの機能で便利だなと思ったものはありますか?
佐原:チケット販売ページの情報を自分たちで入力できて、かつ、タイムリーに更新できるところは良かったところです。券種の設定も細かくできるので、中高生料金を設定することができました。
ーー 屋外スポーツだとシャトルバスのチケットをセット販売することが多いのでしょうか。
佐原:あまりないと思います。我々としても初めての試みでした。無料でシャトルバスを用意することはあったのですが、無料だと「本数が少ない」「座るスペースが狭い」などのクレームがくるんです。有料にすると、お客さまの方でも運行費用と利用料金のバランスを意識するようになるからか、かえってクレームは減りました。無料の時は、余裕がない中で運行経費を負担していたので、その面でも有料にできて良かったです。
あと、シャトルバスにも関係する話ですが、teketを通じて、メールでお客さまに大会日時のリマインドをしたり、色々なご連絡できたりするのは助かりました。悪天候でレースの開始時間を1時間遅らせた日があったのですが、チケット購入者に事前に連絡できたことで大きな混乱にはなりませんでしたし、シャトルバスに関しても前日に時刻表や乗降場の場所をメールをできたのでスムーズに乗車いただけました。
イベントが滞りなく開催できたのは、事前に購入いただいているお客さまが多かったこと、お客さまに事前連絡できたことが大きかったと思います。
VIPチケットの設定や販売後の枚数調整など電子チケットのメリットを生かした販売
ーー チケットでいうと、ラウンジ席というVIPチケットを用意されていました。こちらも、シャトルバスのように今回から用意されたものなのでしょうか。
佐原:そうです。屋内で空調の効いたガラス張りの部屋をVIP席として販売しました。値段も含めて、みんなで考えてつくりました。
ーー 土曜日と日曜日で値段が違いますよね。柔軟な価格設定をしていることが印象的でした。VIPチケットは完売されていましたよね。
佐原:大会の収支予測は当初はマイナスになると考えられていましたが、こういった試みが功を奏して、おかげさまでプラスになりました。
ーー 最後に、今後teketに期待したいことや、要望などはありますか。
佐原:teketをスポーツで使う場合のノウハウが充実しているとよいと思います。例えば、前売り券と当日券を分けるときに、一般的には何日前まで前売り券として販売するか、前売り券の金額をどれくらい安くするか、といったことをteketの方に教えてもらえると助かります。担当者は予め基準があると進めやすいです。こういった情報をもっと手厚くしてもらえると、スポーツで使いやすくなると思います。
あとは、野球やサッカーのようなメジャースポーツの観戦にチケット代を出すことは当たり前になっていますが、一方でマイナースポーツの観戦は無料が当たり前だと思っている人は多いです。teketのような観戦者にとっても、主催者にとっても手軽なチケット販売システムの提供を通じて、スポーツを観るときはチケットを買って、選手やチームだけでなく、そのスポーツ自体を応援するものというカルチャーを、一緒に広めてほしいと思います。
ーー teketとしても日本ローイング協会さんとのご縁をきっかけに、スポーツに力を入れていきたいと思っています。やるからには、どこよりもスポーツで使いやすい電子チケットサービスを目指しますので、ぜひ一度お試しいただけると嬉しいです。
teket利用者の声
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